私たち大人であっても「歯磨きするタイミングは、いつがいいの?」と思ったことはありませんか?朝の歯磨きは起きてすぐ、朝ごはんの後がいいのかなど、考え始めたらキリがないですね。
「結局、食後の度に歯磨きをするけれど、本当に歯磨きのタイミングとして適切なの?」ともやもやしている方もいるのではないかと思います。そんな歯磨きのタイミングについてご案内いたします。
食後の歯磨き
食後の歯磨きのタイミングについては、専門家によっても意見がわかれます。
歯が健康な状態であれば、食後すぐに歯磨きをした方がいいと言えるでしょう。
歯磨きをせずに放置すれば、虫歯の元である歯垢が歯に付着し、さらに放置すれば通常の歯磨きでは落とせなくなってしまうからです。
ただし、「酸蝕症(さんしょくしょう)」にかかっている人が食後すぐの歯磨きをすることを、おすすめしない専門家もいます。
酸蝕症とは、主に食生活の変化が原因で、歯を覆うエナメル質が溶け出してしまう病気のことです。
酸蝕症の人が食後すぐの歯磨きを長期間続けた場合、歯磨きによって歯がすり減ってしまうことがあります。
しかし、自己判断で「自分は酸蝕症かもしれない…」と思い、健康な歯なのに食後の歯磨きを遅らせることは、虫歯のリスクを高めることになってしまいます。
酸蝕症は、虫歯ではないために自覚症状が少なく、自分では気づきにくい病気です。
自分に合った歯磨きのベストタイミングについては、歯医者さんで歯の状態を確認してもらい、アドバイスを受けるのが最も近道です。
仕事や家事で忙しく、「歯磨きのタイミングを知るために歯医者さんにかかるのはちょっと…」「実は酸蝕症だったらどうしよう…」という方は、食後30分~1時間を目安に歯磨きをするといいでしょう。
食後はお口の中が酸化し、エナメル質が溶け出しやすい環境になっているため、歯磨きをすると力の加減によっては歯を傷つけてしまいます。
しかし、30分~1時間経ち、お口の中が中和された状態で歯磨きをすれば、酸蝕症の方でも歯を傷つけにくくなります。
また、食後に口をゆすぐ、お茶を飲むなども、口内の酸化時間を減らすのに効果的です。
「食後〇分後に歯磨きをしよう!」と思っても、仕事の都合や、そのときにいる場所によってはできないことがあります。
習慣付いていないと、ついつい歯磨き自体を忘れてしまう人もいるのではないでしょうか?
時間を気にしすぎてほかのことがおろそかになったり、歯磨きを忘れがちになったりするようなら、あまり神経質にならずに「食べたら磨く」を実践することも大切です。
おやつの後はうがいだけでもしましょう
10時のおやつに3時のおやつ、子どもはこまめに栄養を摂取する必要があり、おやつタイムは欠かせません。
しかし、ご飯やおやつのたびに歯磨きするのは大変ですし、磨き過ぎると傷つきやすくなることもあります。とはいえ、ケアをしないと虫歯の原因になってしまいます。
そんな時は、口をゆすいだり、お茶を飲んでお口の中を清潔にして、口内がアルカリ性に戻りやすくしておきましょう。
甘みが入っているものではなく、水や麦茶・緑茶がおすすめです。
朝の歯磨きは、起床後すぐ?朝食後?
朝の歯磨きは、起きた直後にするという方と、朝食後にするという方に分かれます。
朝2回磨くのは大変ですし、磨きすぎになってしまうため、1回はうがい、もう1回は歯磨きという具合に分けましょう。
ベストなのは起きた直後にうがいし、朝食後に歯磨きという流れです。
起き抜けの口内は、就寝中に繁殖した細菌がネバついていて気持ち悪いものです。
ですので、起き抜けに口をゆすいで洗い流すことで、すっきりとした気分で朝食を食べられます。
その後、朝食をすませて歯磨きをすれば、食べかすが口内に残ることもないため、虫歯や口臭予防にも最適です。