ワイヤー矯正とは、マルチブラケット装置もしくはブラケットと呼ばれる四角い小さな装置を特殊な接着剤で１本の歯に付き１つ装着し、そこにワイヤーを通し、少しずつ歯を移動させ並べていく治療法です。最も広く普及している方法で、矯正治療のゴールドスタンダードと言えます。ガタガタひどい場合や出っ歯で前歯を引っ込めたい場合など、症例によっては数本の抜歯が必要になることもあります。
表側ワイヤー矯正のメリット・デメリット
症例も多く、歴史の長いワイヤーによる歯列矯正ですが、メリットだけでなくデメリットがあります。
メリット
- 虫歯や歯周病になるリスクを減らせる。
- 噛み合わせが良くなることにより食べ物の消化吸収が良くなる。
- 最もスタンダードな方法で基本的にどのような歯並びの方にも対応できる。
- 歯の表側に装置を付けるため発音がスムーズにできる（舌に装置が当たらない）。
- 裏側矯正やマウスピース矯正に比べると費用を抑えることができる。
- 金属アレルギーの方でも、アレルギーフリーの材料を使用し治療することができる。
デメリット
- 舌側矯正（裏側矯正）やマウスピース矯正に比べ、歯の表面に装置を付けるため目立ちやすい。
- 装置の取り外しができないため、虫歯にならないように治療中のセルフケアが重要になる。
- 治療期間中に痛みを伴うことがある。
- スポーツや楽器の演奏に影響することがある。
ワイヤー矯正治療に向いている方
- 時間をかけてしっかり歯並びを改善したい方
- 虫歯や歯周病になり、早期に歯を失うリスクを減らしたい方
- 口臭リスクを減らしたい方
- 歯並びが原因で歯を見せて笑えない方
- 歯並びによる発音障害がある方